服作りではシルエットを出すためにダーツを入れます。
ダーツは『鏑(やじり)』という意味で、これは
型紙に描かれた形が『やじり』に似ているからです。
ダーツはたくさん取れば取るほど、丸みが出て良いのですが、
縫うこと自体が曲がったり、へこんだりします。
また、ごちゃごちゃしますから、上衣で身頃には1本の
ダーツと3本の縫い目が一般的です。
ダーツで取られた絞りをクセ取りという作業で処理します。
このクセ取りという処理は上衣の前身頃、細腹、背、袖
スラックスの後身頃で行います。
パーツを縫い合わせ、クセ取りをして、次のパーツを
縫い合わせて洋服、そのものを丸みを帯びた体に添うように
立体的に仕上げていきます。
このクセ取りという作業が重要で職人さんの腕の見せところです。
職人さんが手間をかけて丸みを帯びた美しいシルエットの服が
出来上がります。